シナプスダンス

日常のあらゆる場面でシナプスの可塑性が機能している

山本容子

銅版画家の山本容子が一時とても好きでした。

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最初の出会いは、当時付き合っていた彼が「山本容子のような世界観とか」という言葉でした。当時は「山本容子」が分からず、かといってスマホ片手にググるところまで世界は広がっていなかったので本屋へ直行しました。

 

既に彼女の作品集は何冊か出ていて、直ぐに目にする事が出来ました。初期の作品は銅版画で刷ったシンプルなものでしたが、途中から銅版画を刷った後にグアッシュという不透明な水彩絵の具で色を載せる作品を多く目にするようになりました。その刷る紙の素材と絵の具の色が素晴らしく。こんな色の使い方をする人がいるのだと驚きました。

 

銅版画の線は、繊細で。絵の具の色は鮮やかで温かみを感じる色使い。最初は何でこんなに鮮やかな色になるのか不思議で仕方が無かったのですが、何点も見ていくうちに色の配置や面積の強弱が関係しているのかな・・・と思うようになりました。私も色が好きで、しかも多色や柄が好きですが、この人の影響も大きいのかなと思います。

 

作品に惹かれると、その人の事も知りたくなり、山本容子のエッセイを何冊も買いました。最近は本そのものを買う事が無くなりましたが、それでも今数えると自宅の本棚にエッセイが7冊ありました。この人の女性としての強さも弱さも素敵ですし、作品に自然に反映されているんだろうなと思います。